副業メモ
確定申告・節税

副業会社員が青色申告にすべき理由【65万円控除の節税効果】

2026-05-01

「青色申告って、個人事業主がするものでは?」

会社員の副業でも、青色申告を選ぶことで大きな節税ができます。白色申告との違いを理解したうえで、青色申告を活用しましょう。


青色申告とは

青色申告とは、確定申告の方法の一つです。複式簿記による帳簿付けなど、一定の要件を満たすことで、税制上の優遇を受けられます。

会社員でも、副業で「事業所得」または「不動産所得」がある場合は青色申告を選択できます。


青色申告 vs 白色申告

青色申告 vs 白色申告の節税メリット比較


青色申告の主なメリット

① 最大65万円の特別控除

青色申告の最大のメリットが「青色申告特別控除」です。

  • e-Taxで申告:65万円控除
  • 紙で申告:55万円控除
  • 簡易帳簿の場合:10万円控除

65万円の控除とは、副業の所得から65万円を差し引いて税金を計算できるということです。

節税額の試算(所得税率20%の場合)

控除額 節税額(所得税) 節税額(住民税10%) 合計節税額
65万円 約13万円 約6.5万円 約19.5万円
55万円 約11万円 約5.5万円 約16.5万円
10万円 約2万円 約1万円 約3万円

e-Taxで申告した場合、年間で最大約20万円近くの節税が期待できます。

② 赤字を3年間繰り越せる

副業を立ち上げた初年度は、機材購入などで赤字になることがあります。青色申告では、この赤字を翌年以降の黒字と相殺(繰越控除)できます。

  • 1年目:副業が30万円の赤字
  • 2年目:副業が50万円の黒字
  • → 2年目の課税対象:50万円 − 30万円 = 20万円

白色申告ではこの繰越ができません。

③ 家族への給与を経費にできる(青色事業専従者給与)

配偶者や家族が副業を手伝っている場合、支払った給与を経費として計上できます。

ただし条件があります。

  • 生計を一にする家族であること
  • 事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出すること
  • 給与額が「専ら事業に従事した」ことに見合う金額であること

④ 30万円未満の資産を即時経費にできる

通常、10万円以上の資産は「減価償却」として数年に分けて経費にする必要があります。青色申告では、30万円未満の資産を購入した年に全額経費にできます(少額減価償却資産の特例)。


青色申告の手続き

ステップ1:開業届の提出

副業で継続的に収入を得る場合、まず「個人事業の開業届出書」を税務署に提出します。

  • 提出先:住所地の税務署
  • 期限:開業から1ヶ月以内
  • 費用:無料
  • オンライン提出:e-Taxまたは「マネーフォワード開業届」等で可能

ステップ2:青色申告承認申請書の提出

開業届と同時に「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。

重要な期限

  • 青色申告を適用したい年の3月15日まで(その年の1月1日から既に事業をしている場合)
  • 新規開業の場合:開業日から2ヶ月以内

この申請書を出さないと、自動的に白色申告になります。

ステップ3:帳簿の記帳

65万円控除を受けるには「複式簿記」での記帳が必要です。

自分で手書きは大変なので、会計ソフトの利用が現実的です。

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青色申告が向いていないケース

青色申告が必ずしも全員に向いているわけではありません。

白色申告の方が向いているケース

  • 副業収入が年間20万円以下で確定申告自体が不要な場合
  • 副業収入が少なく、帳簿作業のコストが節税額を上回る場合
  • 副業が単発・不定期で「事業」と認められない可能性がある場合

「事業所得」と「雑所得」の違いに注意

青色申告が使えるのは「事業所得」または「不動産所得」の場合です。

副業収入が「雑所得」として分類される場合は、青色申告の特典を受けられません。

事業所得と雑所得の分類目安

  • 継続的・反復的に行っている → 事業所得
  • 単発・偶発的な収入 → 雑所得
  • 副業収入が年間300万円以下の場合 → 原則として雑所得(2022年以降の国税庁通達)

ただし、帳簿を適切につけている場合は事業所得として認められるケースもあります。不安な場合は税務署や税理士に相談しましょう。


まとめ

副業会社員が青色申告を選ぶべき理由をまとめます。

  1. 65万円の特別控除でe-Tax申告なら最大約20万円の節税効果
  2. 赤字の3年繰越が可能で、立ち上げ期のリスクを軽減
  3. 開業届+青色申告承認申請書を税務署に提出するだけで始められる
  4. 会計ソフトを使えば複式簿記も自動化できる

副業を継続的に行うつもりであれば、早めに開業届と青色申告承認申請書を提出することをおすすめします。申告月(翌年3月)より手前で提出しておくのがベストです。

次の記事では、副業で経費にできるものの一覧を節税チェックリストとして紹介します。


この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務相談は税理士にご確認ください。筆者はFP3級保有者です。

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